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くまくま(大嘘)多変数ψ[1]は Mitsuki1729[2] が2020年10月12日に公開した巨大数表記である。

くまくまψ関数は4変数までの拡張だったが、くまくま(大嘘)多変数ψはこれを多変数にまで一般化して拡張した表記である。Rathjen's ψ functionを用いて\(\psi_{\chi_0(0)}(\psi_{\chi_{\omega}(0)}(0))\)に到達することが予想されている。類似する表記として多変数段階配列表記がある。

定義[]

以下、λは変数の数であり、2以上の正の整数である。明記しない限り、λは固定された値とする。また、定義は上から順に適用される。

表記[]

ここでは、表記に用いる文字列を定める。

0とψと(と)と+と,のみからなる文字列の集合Tとその部分集合PTを、以下のように再帰的に定める:

1. 0∈Tである。
2. いかなるX_1,X_2,X_3,…,X_λ∈Tに対しても、ψ(X_1,X_2,X_3,…,X_λ)∈Tかつψ(X_1,X_2,X_3,…,X_λ)∈PTである。
3. いかなるX_1,...,X_m∈PT (2≦m<∞)に対しても、X_1+...+X_m∈Tである。

ψ(0,0,…,0)(0がλ個)∈Tを$1と略記し、1より大きい非負整数nに対し$1+...+$1∈T ($1がn個)を$nと略記し、ψ(0,0,0,…,$1)(0がλ-1個)∈Tを$ωと略記する。

オリジナル定義フェーズその1[]

ここでは、n番目という概念を定義する。

n番目[]

写像

\begin{eqnarray*} th \colon PT \times \{n∈\mathbb{N}|0<n≦λ \} & \to & T \\ (X,n) & \mapsto & th(X,n) \end{eqnarray*}

を以下のように定義する。

1. ここでX=ψ(X_1,…,X_λ)を満たすX_1,…,X_λ∈Tが存在する。
1-1. th(X,n)=X_nである。

順序[]

ここでは、表記間の大小関係を定義する。


X,Y∈Tに対し、2項関係X<Yを以下のように再帰的に定める:

1. もしX=0ならば、X<YはY≠0と同値である。
2. ここで、X∈PTとする。
2-1. もしY=0ならば、X<Yは偽である。
2-2. ここでY∈PTとする。
2-2-1. もしth(X,n)≠th(Y,n)を満たすn≦λが存在するならば、そのようなnのうち最小のものをn'とするとX<Yはth(X,n')<th(Y,n')と同値である。
2-2-2. そうでないならば、X<Yは偽である。
2-3. もしY=Y_1+Y_2を満たすY_1∈PTとY_2∈Tが存在するならば、X<YはX<Y_1またはX=Y_1と同値である。
3. ここでX=X_1+X_2を満たすX_1∈TとX_2∈PTが存在するとする。
3-1. もしY=0ならば、X<Yは偽である。
3-2. もしY∈PTならば、X<YはX_1<Yと同値である。
3-3. ここでY=Y_1+Y_2を満たすY_1∈TとY_2∈PTが存在するとする。
3-3-1. もしX_1=Y_1ならば、X<YはX_2<Y_2と同値である。
3-3-2. もしX_1≠Y_1ならば、X<YはX_1<Y_1と同値である。

共終数[]

ここでは、共終数という概念を定義する。

全域再帰的写像

\begin{eqnarray*} \textrm{dom} \colon T & \to & T \\ X & \mapsto & \textrm{dom}(X) \\ \end{eqnarray*}

を以下のように再帰的に定める:

1. もしX=0ならば、dom(X)=0である。
2. ここでX∈PTとする。
2-1. ここでdom(th(X,n))≠0となるような自然数n≦λが存在したとする。そのようなnの中で最大のものをn_0とする。
2-1-1. もしn_0≠λかつdom(th(X,n_0))=$1ならば、dom(X)=Xである。
2-1-2. n_0=λかつdom(th(X,n_0))>$ωでないならば、dom(X)=$ωである。
2-1-3. ここでdom(th(X,n_0))≠$1とする。
2-1-3-1. dom(th(X,n_0))<Xならば、dom(X)=dom(th(X,n_0))である。
2-1-3-2. そうでないならば、dom(X)=$ωである。
2-2. dom(th(X,n))≠0となるような自然数n≦λが存在しないならば、dom(X)=Xである。
3. もしX=X_1+...+X_mを満たすX_1,...,X_m∈PT (2≦m<∞)が存在するならば、dom(X)=dom(X_m)である。

基本列[]

ここでは、基本列という概念を先で定義した共終数を用いて定義する。

全域再帰的写像 \begin{eqnarray*} [ \ ] \colon T\times T & \to & T \\ (X,Y) & \mapsto & X[Y] \\ \end{eqnarray*} を以下のように再帰的に定める:

1. もしX=0ならば、X[Y]=0である。
2. ここでX=ψ(X_1,...,X_λ) を満たすX_1,...,X_λ∈Tが存在するとする。
2-1. もしdom(th(X,n))≠0となるような正の整数n≦λが存在しないならば、X[Y]=0である。
2-2. そうでないならば、そのようなnの中で最大のものをn_0とする。
2-2-1. ここでdom(th(X,n_0))=$1とする。
2-2-1-1. ここでn_0=λとする。
2-2-1-1-1. もしY=$k (1≦k<∞)ならば、X[Y]=ψ(X_1,...,X_λ[0])+...+ψ(X_1,...,X_λ[0]) (ψ(X_1,...,X_λ[0])がk個)である。
2-2-1-1-2. そうでないならば、X[Y]=0である。
2-2-1-2. n_0<λならば、X[Y]=Yである。
2-2-3. もしn_0=λかつdom(th(X,n_0))=$ωならば、X[Y]=ψ(X_1,...,X_λ[Y])である。
2-2-4. ここでdom(th(X,n_0))≠0,$1とする。
2-2-4-1. もしdom(th(X,n_0))<Xならば、X[Y]=ψ(X_1,...,X_{n_0}[Y],...,X_λ)である。
2-2-4-2. そうでないならば、dom(th(X,n_0))=ψ(Z_1,...,Z_{λ-1},0) (Z_1,...,Z_{λ-1}∈T)とおく。ここで、th(dom(th(X,n_0)),i)≠0となるiのうち最も大きいものをi'とおく。
2-2-4-2-1. もしY=$h (1≦h<∞)かつth(X[Y[0]],n_0)=ΓとなるΓ∈Tが一意に存在するならば、X[Y]=ψ(X_1,...,X_{n_0}[ψ(Z_1,...,Z_{i'}[0],Γ,0,...,0)],...,X_λ) (0がλ-(i'+1)個)である。
2-2-4-2-2. そうでないならば、X[Y]=ψ(X_1,...,X_{n_0}[ψ(Z_1,...,Z_{i'}[0],0,...,0)],...,X_λ)(0がλ-i'個)である。
3. ここでX=X_1+X_2を満たすX_1∈T,X_2∈PT が存在するとする。
3-1. もしX_2[Y]≠0ならばX[Y]=X_1+X_2[Y]である。
3-2. もしX_2[Y]=0ならばX[Y]=X_1である。

巨大関数[]

ここでは、急増加関数を定義する。

全域再帰的写像 \begin{eqnarray*} f \colon T \times \mathbb{N} & \to & \mathbb{N} \\ (X,n) & \mapsto & f_X(n) \end{eqnarray*} を以下のように再帰的に定める:

1. もしX=0ならば、\(f_X(n) = n+1\)である。
2. もしX=$1またはX=Y+$1と表せられるY∈Tが存在するならば、\(f_X(n) = f_{X[0]}^n(n)\)である。
3. そのいずれでもないならば、\(f_X(n) = f_{X[$n]}(n)\)である。

巨大数[]

ここでは、巨大数を定義する。ちなみにここではλの値が変わる。

全域再帰的写像 \begin{eqnarray*} g \colon \mathbb{N} & \to & PT \\ n & \mapsto & g(n) \end{eqnarray*} と全域再帰的写像 \begin{eqnarray*} F \colon \mathbb{N} & \to & \mathbb{N} \\ n & \mapsto & F(n) \end{eqnarray*} を以下のように相互再帰的に定める:

1. もしn=0ならば、\(g(n) = ψ(0,0,$1)\)である。
2. \(F(n) = f_{ψ(0,0,0,…,0,g(n))}(n)\)(0はF(n-1)個)である。
3. n≠0ならば、\(g(n) =ψ(g(n-1),0,0,…,0)\)(0はF(n-1)個)である。

\(F^{10^{100}}(10^{100})\)を「偽くま多変数ψ数」と名付ける。


文献[]

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