巨大数研究 Wiki
Advertisement

バベルの図書館』(La biblioteca de Babel)は、ホルヘ・ルイス・ボルヘス作の『伝奇集』(1944年刊行)に収録されている短編小説である[1]

この小説の舞台となっている図書館に収められている蔵書には、次のような特徴がある。

  • 全て同じ大きさの本であり、1冊あたり410ページ、1ページあたり40行、1行あたり80文字で構成される。
  • 全ての本は22種類のアルファベット、スペース(空白)、コンマ、ピリオドの25種類の文字のみ使われている。
  • 同じ本は2度となく、蔵書の大半は意味のない文字の羅列である。タイトルと内容が食い違っている事もしばしばである。

蔵書の数とその並べ替え[]

これらの事から、この図書館には25種類の文字を用いて410ページ以内で表現しうる全てのパターンが本として収められているだろうとされている。

そうであるとした場合、この図書館に収められている全蔵書の数は、 \begin{align*} 25^{410 \times 40 \times 80} &= 25^{1312000} \\ &\approx 1.9560399 \times 10^{1834097} \end{align*} 冊と見積もられる。

観測可能な宇宙を空間の最小単位であるプランク体積に分割しても10185程度であることを考えると、この図書館は観測可能な宇宙よりも遥かに大きいと考えることができる。

さらに、この図書館にある全ての本を並べ替えるパターンの総数は、\((25^{1312000})! \approx 10^{10^{1834103.6}}\)通りとなる。

しかし、一部の文献[2]には、\(10^{10^{33013740}}\)通りというより大きな数値が掲載されており、そもそもの命題が異なっているか、あるいは算出者のミスである可能性が考えられる。

参考文献[]

Advertisement