概要[]
wikiの方にも亜原始数列の記事があります。そちらもご覧ください。
亜原始数列は、ゆきとが2018年4月に制作を開始し、2018年5月に完成させた数列表記です。大きさは、ブーフホルツのψ関数を使って\(\psi_0(\Omega^{\omega})\)と近似されます。また、それを使って定義される亜原始数列数は\(f_{\psi_0(\Omega^{\omega})+1}(2000)\)と近似されます。原始数列システムの理解があると非常にわかりやすいと思います。
2022年5月に、P進大好きbot氏により停止性が証明されました。
表記の定義[]
\(a\)を、自然数を要素に持つ正整数長の数列、\(n\)を自然数とする。
① \(S()[n]=n\)
② \(S(0,\omega)[n]=S(0,n)[n]\)
③ \(S(a)[n]=S(expand(a,n))[n+1]\)
ここで、\(expand(a,n)\)は次で与えられる。
(1) \(a\)の一番右の要素が\(0\)の時、すなわち\(a=a_0,a_1,...,a_{k-1},a_k\)において\(a_k=0\)の時
\(expand(a,n)=a_0,a_1,...,a_{k-1}\)
(2) \(a\)の一番右の要素が\(0\)でない時、すなわち\(a=a_0,a_1,...,a_{k-1},a_k\)において\(a_k≠0\)の時
(ⅰ) \(0≦i<kかつa_i<a_k\)を満たす最大の\(i\)について、
\(a_0,a_1,...,a_{i-1}=G\)、\(a_i,a_{i+1},...,a_{k-1}=B\)とする。
(ⅱ) \(Δ=a_k-a_i-1\)、\(B(0)=B\)、\(B(m+1)=B(m)+Δ\)とする。
ただし、\(B(m)+Δ\)は、数列\(B(m)\)の各要素に\(Δ\)を足すこととする。
この時、\(expand(a,n)=G,B(0),B(1),...,B(n)\)
巨大数の定義[]
\(f(n)=S(0,\omega)[n]\) として
\(f^{2000}(1)\)
を、亜原始数列数とする。
大きさ[]
亜原始数列は、だいたい以下のように近似されます。ただし、ハーディ階層で近似します。
\begin{eqnarray*}S(0)&\approx&1\\S(0,1)&\approx&\omega\\S(0,1,2)&\approx&\omega^\omega\\S(0,2)&\approx&\epsilon_0\\S(0,2,4)&\approx&\epsilon_{\epsilon_0}\\S(0,3)&\approx&\zeta_0\\S(0,4)&\approx&\eta_0\\S(0,\omega)&\approx&\psi_0(\Omega^{\omega})\end{eqnarray*}
ここで、\(\psi\)はブーフホルツのψ関数です。
また、亜原始数列数は急増加関数と\(\psi\)関数を使って\(f_{\psi_0(\Omega^{\omega})+1}(2000)\)と近似されます。
亜原始数列を拡張した表記[]
最後に[]
この表記を作るにあたり参考にさせていただいた、原始数列システムの作者であるBashicuさん
解析してくださったrpakrさん
停止性の証明を試みてくれたみずどらさん
停止性を証明してくださったP進大好きbotさんに感謝します。