概要[]
wikiの方にもY数列 の記事があります。そちらもご覧ください。
Y数列(読み:ワイすうれつ)は、ゆきとが2018年5月に考案し、2020年7月にNaruyokoがプログラムによる定義 を作成し、2020年9月にゆきとがそれを公式の定義であると宣言し、完成した表記です。大きさや停止性は未解決ですが、バシク行列システム の極限よりも大きいと期待されています。
表記の定義[]
\(a\)を、自然数を要素に持つ正整数長の数列、\(n\)を自然数とする。
① \(Y()[n]=n\)
② \(Y(1,\omega)[n]=Y(1,n)[n]\)
③ \(Y(a)[n]=Y(expand(a,n))[n+1]\)
ここで\(expand(a,n)\)は、こちらのソースコード 内にある関数expandで与えられます。
巨大数の定義[]
\(f(n)=Y(1,\omega)[n]\) として
\(f^{2000}(1)\)
を、Y数列数とする。
順序数の定義[]
\(Y(1,\omega)\)に対応する順序数を、
Y Sequence Ordinal (YSO)
とする。
リンク[]
実際にここで\(expand(a,n)\)を計算することができます。
Y数列において重要な「Mt.Fuji」を描画するプログラムはこちらです。
大まかな大きさ[]
Y数列は、その極限まで解析されてはいませんが、途中までだいたい以下のように近似されます。ただし、ハーディ階層で近似します。
\begin{eqnarray*}Y(1)&\approx&1\\Y(1,1)&\approx&2\\Y(1,2)&\approx&\omega\\Y(1,2,1,2)&\approx&\omega \times2\\Y(1,2,2)&\approx&\omega^2\\Y(1,2,2,2)&\approx&\omega^3\\Y(1,2,3)&\approx&\omega^{\omega}\\Y(1,2,3,4)&\approx&\omega^{\omega^{\omega}}\\Y(1,2,4)&\approx&\varepsilon_0\\Y(1,2,4,6)&\approx&\zeta_0\\Y(1,2,4,6,8)&\approx&\psi_0(\psi_1(\psi_1(\psi_1(0))))\\Y(1,2,4,7)&\approx&\psi_0(\psi_2(0))\\Y(1,2,4,7,11)&\approx&\psi_0(\psi_3(0))\\Y(1,2,4,8)&\approx&\psi_0(\psi_{\omega}(0))\\Y(1,2,4,8,12)&\approx&\psi_0(\psi_{\omega^2}(0))\\Y(1,2,4,8,12,14)&\approx&\psi_0(\psi_{\psi_1(0)}(0))\\Y(1,2,4,8,12,15,9)&\approx&(0,(1,0,0))\end{eqnarray*}
ここで、\(\psi\)は拡張ブーフホルツのψ関数に伴う順序数表記、\((0,(1,0,0))\)は多変数段階配列表記です。
また、バシク行列システムとは以下のような対応をすると期待されています。
\begin{eqnarray*}Y(1)&\approx&(0)\\Y(1,2)&\approx&(0)(1)\\Y(1,2,4)&\approx&(0,0)(1,1)\\Y(1,2,4,8)&\approx&(0,0,0)(1,1,1)\\Y(1,2,4,8,16)&\approx&(0,0,0,0)(1,1,1,1)\\Y(1,2,4,8,16,32)&\approx&(0,0,0,0,0)(1,1,1,1,1)\\Y(1,3)&\approx&BMS\end{eqnarray*}
Y数列を拡張した表記[]
Y数列を弱体化した表記[]
最後に[]
この表記を作るにあたり参考にさせていただいた、原始数列システムの作者であるBashicuさん
展開プログラムや\(expand(a,n)\)プログラム、Mt. Fujiの表示プログラムを作ってくださったNaruyokoさん
展開が難しい例を示してくださったKoteitanさん、P進大好きbotさん
Y数列の展開をより簡単にするきっかけを与えてくださったHexirpさん