巨大数研究 Wiki

\( \newcommand\a{\alpha} \newcommand\b{\beta} \newcommand\g{\gamma} \newcommand\d{\delta} \newcommand\x{\xi} \newcommand\n{\nu} \newcommand\m{\mu} \newcommand\k{\kappa} \newcommand\c{\chi} \newcommand\p{\psi} \newcommand\vp{\varphi} \newcommand\o{\omega} \newcommand\O{\Omega} \newcommand\e{\epsilon} \newcommand\z{\zeta} \newcommand\G{\Gamma} \) \( \newcommand\On{\textrm{On}} \newcommand\AP{\textrm{AP}} \newcommand\CARD{\textrm{CARD}} \newcommand\Reg{\textrm{Reg}} \newcommand\dom{\textrm{dom}} \newcommand\Enum{\textrm{Enum}} \newcommand\Mah{\textrm{Mah}} \newcommand\N{\mathbb{N}} \newcommand\Trans{\textrm{Trans}} \)

巨大数初心者の部屋で、変換写像を用いた解析が話題に上がり、

  1. 変換写像を用いた解析が浸透していない。
  2. 既存の巨大数幾つか変換写像で書いたものとかがあればイメージ出来るかも。

という話が出てきたので、有名な巨大数をいくつか変換写像で解析してみる。

変換写像について[]

変換写像を用いた解析とは?[]

ある表記を解析をするときは、別の表記と比較することになる。つまり、「どの項がどの項に対応するのか」を明らかにする必要がある。
項の対応を全域な写像(変換写像)として定義することで、全ての項に対して対応する項をきちんと書く、という手法が変換写像を用いた解析である。

なぜ変換写像を使うのか?[]

表解析の問題を解決するために、変換写像を用いた解析が使われる。

従来の表解析にはいくつかの問題がある。

  1. 有限個の項の対応を正しく書いても、それ単体では停止性や解析の証明にはならない。
  2. 第三者の検証が困難なほど十分強い表記と対応させる表を書いてしまえば、仮に全く間違っていたとしても誤りを指摘することが困難となる。

一つ目は解析の正確性、二つ目は自己解析のI WIN性に関わる致命的な問題である。

これらの問題を解決するためには、より正確で再現可能性の高い解析手段が必要になる。そこで白羽の矢が立つのが「変換(翻訳)写像」だ。

変換写像を用いた解析[]

ふぃっしゅ数バージョン5[]

m(n)変換の構造と正整数から順序数への写像\(o : (M,n) \mapsto o_n(M)\)を以下のように定める:

  1. \(M\)が空ならば、\(o_n(M) := 0\)である。
  2. \(M\)が空ではないならば、\(M\)の左から\(m(n)\)を探す。
  3. 見つかったなら、それを起点とする。
  4. \(M\)を「起点より左」「起点」「起点より右」の3つに分割する。「起点より左」「起点より右」をそれぞれ\(M_1,M_2\)とする。
  5. \(M_1\)が空ならば、\(o_n(M) := o_n(M_2)+1\)である。
  6. そうでないならば、\(o_n(M) := \o^{o_{n+1}(M_1)}+o_n(M_2)\)である。

順序数と正整数から正整数への写像\(H : (\a,n) \mapsto H_\a(n)\)を以下のように定める:

  • \(H_0(n) = n\)
  • \(H_{\alpha+1}(n) = H_\alpha(n^n)\)
  • \(\alpha\)が極限順序数なら \(H_\alpha(n) = H_{\alpha[n]}(n)\)
予想
  1. \(o\)は全射性、単射性を持つ。
  2. 任意のm(n)変換の構造\(M\)に対して、\(M(x) = H_{o_1(M)}(x)\)が成り立つ。
  3. ふぃっしゅ関数バージョン5 \(F_5(x)\)は\(H_{\epsilon_0}(x)\)と等しい。
  4. ふぃっしゅ数バージョン5 \(F_5\)は\(H_{\epsilon_0\times 63}(3)\)と等しい。

フラン数第四形態改三[]

以下構造と言ったらフラン数第四形態改三で定義されている任意の数\(X~n\)の\(X\)を指す。

構造から順序数への写像\(o : X \mapsto o(X)\)を以下のように定める:

  1. \(X = o\)または\(X\)が空文字列ならば、\(o(X) = 0\)である。
  2. \(X = X_0-o\)と表せるならば、\(o(X) = o(X_0)+1\)である。
  3. \(X = X_0[]\)と表せるならば、\(o(X) = o(X_0)\)である。
  4. 3.が当てはまらないかつ\(X = X_0[X_1]\)と表せるならば、\(o(X) = o(X_0)+\o^{o(X_1)}\)である。
  5. \(X = X_0<A>o\)と表せるならば、\(o(X) = o(X_0)+\epsilon_A\)である。

ここで、\(X\)に添え字がついたものはすべて文字列とし、\(A\)は自然数とする。

極限順序数\(\a < \epsilon_\o\)に対する基本列を以下のように定める:

  1. \(\o[n] = n+1\)
  2. \(\o^{\a+1}[n] = \o^\a\times(n+1)\)
  3. \(\o^\a[n] = \o^{\a[n]} ~ (\aが極限順序数かつその時に限り)\)
  4. \((\o^{\a_0}+\o^{\a_1}+\dots+\o^{\a_k})[n] = \o^{\a_0}+\o^{\a_1}+\dots+\o^{\a_k}[n] ~ (\a_0 \geq \a_1 \geq \dots \a_k)\)
  5. \(\epsilon_0[0] = 1, \epsilon_0[n+1] = \o^{\epsilon_0[n]}\)
  6. \(\epsilon_{m+1}[0] = 1, \epsilon_{m+1}[n+1] = \epsilon_m^{\epsilon_{m+1}[n]}\)
予想
  1. \(o\)は全射性を持つ。
  2. 任意の構造\(X\)と自然数\(n\)に対して、\(X~n = H_{o(X)}(n)\)が成り立つ。
  3. フラン数第四形態改三は\(H_{\epsilon_5}(5)\)に等しい。

ユウレイ数[]

ボディから順序数への写像\(o : S \mapsto o(S)\)を以下のように定める:

  1. \(S = 0\)ならば、\(o(S) = 0\)である。
  2. \(S = T[G]_a\)と表せるならば、\(o(S) = o(T)+o([G]_a)\)である。
  3. \(S = T[G]_@\)と表せるならば、\(o(S) = o(T)+o([G]_@)\)である。
  4. \(S = [\rightarrow T]_{b+1}\)と表せるとする。
    1. \(T = \downarrow\)ならば、\(o(S) = \p_b(0)\)である。
    2. \(T = \downarrow U\)と表せるならば、\(o(S) = \p_b(o(U))\)である。
    3. そうでないならば、\(o(S) = \p_b(o(T))\)である。
  5. \(S = [\rightarrow T]_@\)と表せるとする。
    1. \(T = \downarrow\)ならば、\(o(S) = \p_\o(0)\)である。
    2. \(T = \downarrow U\)と表せるならば、\(o(S) = \p_\o(o(U))\)である。
    3. そうでないならば、\(o(S) = \p_\o(o(T))\)である。

ここで、

とする。

順序数と正整数から正整数への写像\(H : (\a,n) \mapsto H_\a(n)\)を以下のように定める:

  • \(H_0(n) = n\)
  • \(H_{\alpha+1}(n) = H_\alpha(4n)\)
  • \(\alpha\)が極限順序数なら \(H_\alpha(n) = H_{\alpha[n]}(n)\)
予想
  1. \(o\)は全射性を持つ。
  2. 任意のボディ\(S\)と正整数\(n\)に対して、\(n \& S = H_{o(S)}(n)\)が成り立つ。
  3. \(g(x)\)は\(H_{\p_0(\p_{\o+1}(0))}(x)\)と等しい。
  4. ユウレイ数は\(H_{\p_0(\p_{\o+1}(0))}^{69}(24)\)と等しい。

関連項目[]

他に変換写像を用いて解析された巨大数[]