巨大数研究 Wiki

Kanrokoti Kanrokoti 2月1日 (土)
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2変数〇数列

  • 1 概要
  • 2 2変数〇数列
    • 2.1 自然数
    • 2.2 表記
    • 2.3 連結関数
    • 2.4 カット関数
    • 2.5 上昇関数
    • 2.6 共終数
    • 2.7 基本列
    • 2.8 解析


2変数〇数列を定義します。2変数〇数列は、2変数〇関数を数列化した表記です。2変数〇関数の数列化には、大きく2つの手法が考えられます。前提として、2変数〇関数が1変数〇関数に対して変数を増やすという拡張を行っているので、原始数列をペア化させるのを拡張の方向性とします。手法の1つ目は、2変数目を上昇展開の圧縮回数にしてそれを自己言及で順序数拡張することで\(\zeta_0\)に到達するという方法です。この方法では、上昇を発生させる展開のときにバッドパートが単項となるため、この数列を添字に持つψ関数ではアップグレード効果が起きないと予想されます。つまり、添字上昇系表記でBOを超えるもののうち、最弱な表記の一つになると考えられます。1つ目の手法が上昇することとネストすることが等価な概念であるという考え方を主軸に置いているのに対し、ネストの深さが数列の数字の大きさに対応するという考え方を主軸にするのが2つ目の手法です。こちらの方法では、極限形が\((0,0)(0,1)(0,2)(0,3)\ldots\)で\(\zeta_0\)に到達するような数列となります。また、上昇を発生させる展開のときにバッドパートが単項にならない例があるため、この数列を添字に持つψ関数ではアップグレード効果が起きる可能性があります。もしそうなる場合、このψ関数の解析によって亜原始ψ関数の理解が深まることが期待されます。

今回定義するのは、2つ目の手法を用いた2変数〇数列です。本記事での他の重要な発見として、2変数D=H変換が挙げられます。2変数D=H(深さ=高さ)変換は、任意の2変数のネスト表…


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Kanrokoti Kanrokoti 2024年9月10日 (火)
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1-上昇ψ関数

  • 1 概要
  • 2 1-上昇ψ関数
    • 2.1 表記
    • 2.2 順序
    • 2.3 差分関数
    • 2.4 上昇関数
    • 2.5 共終数
    • 2.6 基本列
    • 2.7 急増加関数
    • 2.8 標準形


1-上昇ψ関数を定義します。1-上昇ψ関数はアップグレードψ関数を元に、簡略化とアップグレード効果を発生させる原理をより亜原始ψ関数に寄せた変更を行い、解析のしやすさを向上させた表記です。この変更により、アップグレード効果の発生を関数のメタレベルの増加で捉えることが可能になり、一つのアップグレード対象に何回アップグレード効果を掛ければ亜原始ψ関数と同等の強さとなるかという問題を解決できるようになります。今回定義する1-上昇ψ関数は関数のメタレベルの増加が一回だけ起こる表記(\(\psi \to \theta\))であり、一方で亜原始ψ関数には単一のアップグレード対象に2回以上のアップグレード効果が掛かる例が存在しているため、亜原始ψ関数より弱いだろうと予想しています。実際弱いなら亜原始ψ関数の多重アップグレードの強さへの手掛かりとなり、逆に同じ強さならより強いアップグレード効果の構成が簡単にできるなどの新しい知見を得られるという強い新規性があります。また、メタレベルを変数化すれば簡単にω-上昇ψ関数を構成でき、今のところ亜原始ψ関数の\(\psi_0(\psi_2(\psi_3(0)))\)までは高々ω-上昇であると予想しているため、メタレベルへの自己言及などの簡易な拡張でより高次のアップグレードを構成することにより、亜原始ψ関数とは異なる形で\((0,0,0)(1,1,1)(2,2,0)\)よりも強い関数が構成できる可能性があります。

今回のシステムを図式的にまとめると、

0-上昇(ブーフホルツのψ)→1-上昇(1-上昇ψ関数)→n-上昇→ω-上昇(\((…


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Kanrokoti Kanrokoti 2024年5月10日 (金)
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2-シフトΩψ関数

英語版


  • 1 概要
  • 2 2-シフトΩψ関数
    • 2.1 表記
    • 2.2 順序
    • 2.3 共終数
    • 2.4 基本列
    • 2.5 急増加関数
    • 2.6 限界関数
    • 2.7 標準形


2段階横ネストのdom型表記である2-シフトψ関数は、拡張Buchholz OCFに伴う順序数表記には無かった探索関数が必要という点と、より高次の横ネストを考えるときにその標準形が\(\psi_0(\psi_0(\psi_0(\ldots)))\)と伸びてしまい、解析における記述や超限回の横ネストの構成が難しいという点で取り回しの悪い表記であると言えます。

そこで、2段階横ネストでありながらその標準形が拡張Buchholz OCFに伴う順序数表記に近く、探索関数も不要であるようなdom型表記として2-シフトΩψ関数を定義します。

2-シフトΩψ関数計算機の作成をしていただいたNaruyoko氏に感謝します。



\(0\)と\(+\)と\(\Omega\)と\(\psi\)と\((\)と\(,\)と\()\)のみからなる文字列の集合\(T\)と\(PT\)と\(T_{\Omega}\)と\(PT_{\Omega}\)を以下のように同時に再帰的に定める:

  1. \(0 \in T \cap T_{\Omega}\)である。
  2. \(\Omega \in PT \cap T \cap PT_{\Omega} \cap T_{\Omega}\)である。
  3. いかなる\((a,b) \in PT_{\Omega} \times (T_{\Omega} \setminus \{0\})\)に対しても、\(a+b \in T_{\Omega}\)である。
  4. いかなる\((a,b) \in PT \times (T \setminus \{0\})\)に対しても、\(a+b \in T\)である。
  5. いかなる…





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Kanrokoti Kanrokoti 2024年4月8日 (月)
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最弱上昇ψ関数

英語版


  • 1 概要
  • 2 最弱上昇ψ関数
    • 2.1 表記
    • 2.2 上昇関数
    • 2.3 共終数
    • 2.4 基本列
    • 2.5 急増加関数
    • 2.6 標準形
    • 2.7 命名


亜原始ψ関数の極限は、BM4(BM2.3)で\((0,0,0)(1,1,1)(2,2,1)(3,0,0)\)に対応するという予想が主流です。これは、\((2,2,1)\)を何らかの基数とみなしたときにそれが\((3,0,0)\)によって\(\times \omega\)されている状態です。このような対応関係が現れるのは、両表記が上昇という共通のアルゴリズムを持ち、親子探索の差のみが対応関係に表れているためです。ブーフホルツのψ関数と2-シフトψ関数の対応関係でも\(\psi_0(\psi_{\omega}(0)) = \psi_0(\psi_0(\psi_1(1)))\)と、2-シフトψ関数側で\(\psi_1(0)\)が\(\times \omega\)されている項が出ることの類似性を考えれば、亜原始ψ関数とBM4(BM2.3)で現れた親子探索の差というのがブーフホルツのψ関数と2-シフトψ関数の差とほぼ同じものであるということが言えます。

亜原始ψ関数が探索1回+上昇の表記であることを考えれば、BM4(BM2.3)では\((1,1,1)\)が探索1回、\((2,2,1)\)が探索2回に相当すると考えられます。ここで、探索0回+上昇の表記はどのような強さを持つのかという疑問が生まれます。問題は、探索0回の表記である〇関数を元にしようとすると、階差が取れないため上昇量の適切な設定が不可能であるということです。そこで、1つだけ外側の項を見て階差を取るという方法を取ることにします。そのような表記として既に亜関数があるので、結果的に亜関数に上昇関数を導入した表記になると…



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Kanrokoti Kanrokoti 2024年3月4日 (月)
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EBO超え入門

英語版


  • 1 概要
  • 2 なぜ3変数?
  • 3 それぞれの展開の違い
  • 4 基数への対応
  • 5 項の共終数


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EBOの先の世界を紹介します。ここでは、EBOを超える表記としてオメガ不動点3変数ψと3変数ψを扱います。オメガ不動点3変数ψは、拡張Buchholz OCFに伴う順序数表記をシンプルに3変数に拡張してEBOを超える表記です。3変数ψは拡張Buchholz OCFに伴う順序数表記を自然に3変数へ拡張してEBOを超える表記です。

したがって、読者はEBOCFに伴う順序数表記について十分理解しているものとして話を進めます。



まず、そもそもなぜ両表記とも3変数なのでしょうか。それは、拡張Buchholz OCFに伴う順序数表記が2変数の表記であるということが関係しています。

\(\psi_a(b)\)には\(a\)と\(b\)の2つの変数があり、極限形が\(\psi_0(\psi_{\psi_{\psi_{\ldots}(0)}(0)}(0))\)となっています。ここで、下付きになっている変数をカッコの中に入れてみるとどうなるでしょうか。

\(\psi(0,\psi(\psi(\psi(\ldots,0),0),0))\)

ここで、拡張のための3変数目を添字に改めて導入してみましょう。

\(\psi_0(0,\psi_0(\psi_0(\psi_0(\ldots,0),0),0))\)

非可算部分である\(\psi_0(\psi_0(\psi_0(\ldots,0),0),0)\)に注目すると、よく見たことがある形になっているのが分かります。つま…





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