リーゼル数 (Riesel number) とは、全ての自然数\(n\)に対して\(k\times2^{n}-1\)が合成数となるような正の奇数\(k\)である[1]。
概要[]
リーゼル数の名前は、このような\(k\)が無数に存在することを1956年に証明したハンス・リーゼルに因む。リーゼル数の論文は1956年に出版されており[2]、似たような定義を持つ第2種シェルピンスキー数よりも早い[3]。
リーゼル問題[]
知られている最小のリーゼル数は\(k=509203\)であるが、これが真に最小であるかは未解決問題である。最小のリーゼル数\(k\)を求めるのをリーゼル問題 (Riesel problem) と呼ぶ[4]。
2003年8月、分散コンピューティングプロジェクトRiesel Sieveがスタートし、\(k=509203\)より小さいリーゼル数の可能性がある候補の絞り込みを開始した。オリジナルのRiesel Sieveは終了しているが、2010年3月からはPrimeGridが調査を引き継いでいる[4]。
現時点で\(k=509203\)より小さい可能性のある候補は44個ある[5]。また、この作業で反例として現れた最大の素数は\(192971\times2^{14773498}-1\approx2.11044\times10^{4447271}\)である[4]。
出典[]
- ↑ "Riesel Number". Wolfram MathWorld.
- ↑ H. Riesel. "Naagra stora primtal". Elementa, 1956; 39, 258-260.
- ↑ "W. Sierpinski. "Sur un problème concernant les nombres". Elemente der Mathematik, 1960; 15, 73-74.
- ↑ 4.0 4.1 4.2 Wilfrid Keller. "The Riesel Problem: Definition and Status". Proth Search Page.
- ↑ "The Riesel Problem statistics". PrimeGrid.