レピュニット (Repunit) とは、全ての桁が1で構成された数の事である[1][2]。全ての記数法に対するレピュニットが考えられるが、特に断りが無ければレピュニットは十進数のものを指し、その大きさは以下で表される。
\[R_{n}=\cfrac{10^{n}-1}{9}=\underbrace{111\cdots111}_{n}\]
レピュニットを\(\underbrace{111\cdots111}_{n}\)とする時、コピー表記で\(1[n]\)、ハイパー数学で\(\underbrace{1+1+\cdots+1+1}_{n}=1 \times n\)とも表される。
レピュニット素数[]
レピュニットのうち素数である数をレピュニット素数 (Repunit prime) と呼ぶ。以下が素数、あるいは確率的素数として素数である候補である[1][2][3]。
知られている最大のレピュニット素数は\(R_{86453}=\underbrace{111\cdots111}_{86453}\)である。レピュニット素数が無限にあるのかはまだ不明である[1]。
全ての桁が同じ数字で構成された素数はレピュニットに限られる。また、レピュニット素数の桁数は必ず素数に限られる[3]。そしてその定義上、レピュニット素数は回文素数である。
\(n\) | \(R_{n}\) | ステータス |
---|---|---|
\(2\) | \(11\) | 素数 |
\(19\) | \(1111111111111111111\) | 素数 |
\(23\) | \(11111111111111111111111\) | 素数 |
\(317\) | \(\underbrace{111\cdots111}_{317}\) | 素数 |
\(1031\) | \(\underbrace{111\cdots111}_{1031}\) | 素数 |
\(49081\) | \(\underbrace{111\cdots111}_{49081}\) | 素数 |
\(86453\) | \(\underbrace{111\cdots111}_{86453}\) | 素数 |
\(109297\) | \(\underbrace{111\cdots111}_{109297}\) | 確率的素数 |
\(270343\) | \(\underbrace{111\cdots111}_{270343}\) | 確率的素数 |
\(5794777\) | \(\underbrace{111\cdots111}_{5794777}\) | 確率的素数 |
\(8177207\) | \(\underbrace{111\cdots111}_{8177207}\) | 確率的素数 |
レピュニット素数は、その桁の多さから、確率的素数であることが示されてから、実際に素数であると証明されるまでに時間がかかることがある。例えば\(R_{49081}\)は、確率的素数として発見されたのが1999年9月[6]、素数であると証明されたのが2022年3月である[1][5][7]。現時点で最大のレピュニット素数である\(R_{86453}\)は、確率的素数として発見されたのが2000年10月[2][5]、素数であると証明されたのが2023年5月である[1][5][8]。
楕円曲線素数性証明アルゴリズムで証明された素数において、\(R_{49081}\)と\(R_{86453}\)は発見当時最大の素数であった。\(R_{86453}\)は現在でも楕円曲線素数性証明アルゴリズムで証明された最大の素数である[9]。
\(R_{8177207}\)は1番目、\(R_{5794777}\)は2番目に大きな確率的素数である[4]。
出典[]
- ↑ 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 "Repunit". The PrimePages.
- ↑ 2.0 2.1 2.2 2.3 Eric Weisstein. "Repunit Prime". Wolfram MathWorld.
- ↑ 3.0 3.1 3.2 "A004023: Indices of prime repunits: numbers n such that 11...111 (with n 1's) = (10^n - 1)/9 is prime". On-Line Encyclopedia of Integer Sequences.
- ↑ 4.0 4.1 Henri Lifchitz & Renaud Lifchitz. "Probable Primes Top 10000" PRP Records.
- ↑ 5.0 5.1 5.2 5.3 Giovanni Di Maria. "Known REPUNIT Primes". The Repunit Primes Project.
- ↑ Harvery Dubner. "Repunit R49081 is a probable prime". Mathematics of Computation, 2002; 71, 833-835. DOI: 10.1090/S0025-5718-01-01319-9
- ↑ "R(49081)". The PrimePages.
- ↑ "R(86453)". The PrimePages.
- ↑ "Elliptic Curve Primality Proof" The PrimePages.