万 (まん) は日本語の数の単位の1つである。一万で\(10^{4}=10000\)を表す。大字は萬[1][2]。
概要[]
万は千の10倍大きい数として日常的に使用される漢数字の1つである。億以降の漢数字は時代や文献によって大きさに違いがあるが、万以下は大きさの違いが現れたことがなく、万はその最大の数である。万以降は\(10^{4}\)ごとに新たな漢字を使用することが現在一般的な使用のされ方であり、これを中数万進と呼ぶ。一方で文献によっては\(10^{8}\)で桁が上がるものがあり、これは中数万万進と呼ばれる。[2]。どちらも一万ごとに新しい漢数字が使用されることに因む命名であり、この点から\(10^{3}\)ごとに新しい単位が出現する西洋の命数法やSI接頭辞とは異なる。
単独で "よろず" と読む場合、数の大変多いことを表す言葉として使用される[1]。具体的に万程度の大きさであるかどうかは問わない。
使用例[]
万は日常的に使用されているため、例は無数に提示可能である。当記事では巨大数研究Wiki内で言及されている数や立項済みの記事を例示する。
万で表現できる数学的な値[]
- プログラムが正常に終了する最小の実行可能素数 (\(47\times256+195=12227\))
- 3番目のライト素数 (\(\left\lfloor g_{3} \right\rfloor=\left\lfloor 2^{2^{2^{1.9287800}}} \right\rfloor=16381\))
- 最小の一般ベルフェゴール素数 (\(B_{0}=16661\))
- 素数階乗素数\(p_{6}\#-1=30029\)
- フィボナッチ階乗素数で\(4!_{F}\pm1\)は両方が素数となる (\(4!_{F}-1=65519,\ 4!_{F}+1=65521\))
- 知られている最大のフェルマー素数 (\(F_{4}=2^{2^{4}}+1=65537\))
- 知られている最小の第2種シェルピンスキー数 (\(78557\)) 、および第2種シェルピンスキー素数 (\(271129\))
- 6番目のメルセンヌ素数 (\(2^{17}-1=131071\)) および7番目のメルセンヌ素数 (\(2^{19}-1=524287\))
- 百万の整数的七分割 (\(\frac{10^6-1}{7} = 142857\))
- 知られている最小のリーゼル数 (\(509203\))
- 4番目のトス素数 (\(\left\lceil B^{3^{4}} \right\rceil=38272739\))
- 階乗素数\(11!+1=39916801\)
他の表現[]
- クラス1とクラス2の境界は\(10^{6}\)であるため、万は先頭部の数字でクラス1とクラス2のどちらかに属することになる。
- 古代ギリシャではミリアド (Myriad) という単位が存在し、1万と等しかった。これはラテン語や英語など、各言語に翻訳され、稀に言及・使用される。
- ローマ数字で1万はↂまたはCCIↃↃと書かれる。また上に線を引くと1000倍を意味するため、\(\overline{\text{X}}\)とも表現可能である。
- ミリア (myria, my) はかつてメートル法で使われていた倍数接頭辞であり、1万倍をあらわす。現在のSI接頭辞では使用されていない。
- 接頭辞ガーを使用すれば、\(\text{Garhundred}=Gar(100)=100^{2}\)は1万に等しい。
- 西洋の命数法におけるミリオンは100万に等しい。
- SI接頭辞のメガは100万に等しい。
- 『大方広仏華厳経』に登場する数詞では、八十華厳と四十華厳では洛叉が10万、倶胝が1000万に等しい。六十華厳では最小が拘梨の10億であるため、登場しない。
- グッピー連隊には基本となる数として万程度の数が多く登場する。最小のアイラッシュミットが2万に等しく、ダストミットが5万、チーズミットが8万、クローバーミットが20万、ピップスクウィークが1000万に等しい。