巨大数研究 Wiki
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強配列表記 (strong array notation) は Hyp cos[1]が2016年に作成し、現在も作成が続けられている巨大数表記である。現在次の7個のパートから構成されている。

  1. 線形配列表記 (LAN)
  2. 拡張配列表記 (exAN)
  3. 膨張配列表記 (EAN)
  4. 多重膨張配列表記 (mEAN)
  5. 第1配列降下表記 (pDAN)
  6. 第2配列降下表記 (sDAN)
  7. 配列降下表記 (DAN)

定義に問題があり解決されていないのでその強さに数学的な意味はないが、もしHyp cosの意図通りに完成されれば非常に強力な表記になるだろうと信じられている。Hyp cos自身による予想では、強配列表記に伴う関数の増大度はFGHにおいて「任意の \(n \in \mathbb{N}\) に対して \(\omega_{\alpha+n}^{\textrm{CK}}\) 安定であるような順序数 \(\alpha\) の可算崩壊の上限」に対応し、Rathjenによるいくつかの順序数表記TaranovskyのC表記に伴う関数より弱いとされている[2]が、上述した通り定義はまだ完成したものが公開されていない。

線形配列表記[]

線形配列表記 (Linear array notation) は強配列表記の1つ目で、次の規則で計算する。ここで、# は任意の配列である。

  • Rule 1 (基本ルール): s(a,b) = a^b
  • Rule 2 (末端ルール): s(#,1) = s(#)
  • Rule 3 (再帰ルール): s(a,b+1,c+1#) = s(a,s(a,b,c+1#),c#)

これらのどれも適用できない場合は、次の手順を3つ目の要素から開始する。

  • 要素が 1 であれば、次の要素に進む。
  • 要素が 1 でなければ、
    1. "1,n" を "b,n-1" に変える。ここで n は今の要素であり b は配列の2番目の要素である。
    2. 1.で変化させた2つの要素より前の要素をすべて1番目の要素に変え、変形終了とする。

[]

s(3,2,3) = s(3,s(3,1,3),2) = s(3,s(3,1,2),2) = s(3,s(3,1,1),2)= s(3,s(3,1),2) = s(3,3^1,2) = s(3,3,2) = s(3,s(3,2,2),1) = s(3,s(3,s(3,1,2),1),1) = s(3,s(3,3,1),1) = s(3,s(3,3),1) = s(3,27,1) = s(3,27) = 3^27

s(3,2,2,2) = s(3,s(3,1,2,2),1,2) = s(3,s(3,1,1,2),1,2) = s(3,s(3,3,1,1),1,2) = s(3,s(3,3),1,2) = s(3,27,1,2) = s(3,3,27) = 3^^^...^^^3 (27本の↑)

s(3,2,2,1,2) = s(3,s(3,1,2,1,2),1,1,2) = s(3,s(3,1,1,1,2),1,1,2) = s(3,s(3,3,3,1,1),1,1,2) = s(3,s(3,3,3),1,1,2) = s(3,3^^^3,1,1,2) = s(3,3,3,3^^^3,1) = s(3,3,3,3^^^3) (この結果は、コンウェイのチェーン表記で3を \(3\uparrow\uparrow\uparrow3+2\) 個並べたものと正確に一致する。)

比較[]

要素が3個の時、 s(a,b,c) = \(a \underbrace{\uparrow\cdots\uparrow}_c b\)、または\(\{a, b, c\}\) (BEAF)

要素が4個の時、 s(a,b,c,d) = \(\underbrace{a \rightarrow \cdots \rightarrow a}_d \rightarrow b \rightarrow c\) (チェーン表記)

拡張配列表記[]

拡張配列表記 (Extended array notation)は強配列表記の2つ目である。エントリ間にセパレータを追加し、次のルールを定義する(カンマは{1}の省略形)。

  • ルール1 (基本ルール): s(a,b) = a^b
  • ルール2a (末端ルール) s(# A 1) = s(#) (Aは任意のセパレータ)
  • ルール2b: {# A 1} = {#} (Aは任意のセパレータ)
  • ルール3 (再帰ルール): s(a,b,c #) = s(a,s(a,b-1,c #),c-1 #)

これらのどれも適用できない場合は、次の手順を3つ目の要素から開始する。

  • 要素が 1 であれば、次の要素に進む。
  • 要素が 1 でなければ、
    • その要素の前にカンマがある場合、 その要素から1を引き、その要素の前の要素を2番目の要素に置き換え、 それら2つの要素より前の要素をすべて最初の要素に置き換える。 2番目の要素が1の場合も同じ変形を行う。
    • その要素の前にセパレータAがある場合、 "A n"を"A 2 A n-1″に置き換え、 最も左側のAの最初の要素に移る。
    • その要素の前に{がある場合、{n#}をSbに変形する。 ここでは配列の2番目の要素、 S1="{n-1#}"、Sn+1="{n-1#} 1 Sn″とする。

[]

s(3,3{2}2) = s(3,3{2}2{2}1) = s(3,3,1,1,2{2}1) = s(3,3,1,1,2) = s(3,3,3,3)

s(3,2{2}1{2}2) = s(3,2{2}1,1,2) = s(3,3{2}3,2)

s(3,2{3}2) = s(3,2{2}1{2}2)

s(3,3{1,1,2}2) = s(3,3{1,1,2}2{1,1,2}1) = s(3,3{1,3}2) = s(3,3{3,2}2)

出典[]

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