巨大数研究 Wiki
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段階配列表記
基本関数 \(2n\)
急増加関数 \(f_{\psi_0(\Omega_\omega)}(n)\)

\( \newcommand{\W}{\Omega} \newcommand{\w}{\omega} \newcommand{\p}{\psi} \newcommand{\a}{\alpha} \newcommand{\b}{\beta} \newcommand{\g}{\gamma} \newcommand\d{\delta} \newcommand\e{\epsilon} \newcommand\z{\zeta}\) 段階配列表記[1]は mrna[2] が2020年8月12日に公開[3]した巨大数表記である。

段階配列表記は、ブーフホルツのψ関数の \(\p\) と\((0)\) を消し去って、表記化したものに相当する。段階配列表記の画期的な点の1つは、ブーフホルツのオリジナルの順序数表記と異なり順序数の共終数の類似である項の\(\textrm{dom}\)に対応する写像を直接定義せずに \(\p_0(\Omega_{\omega})\) までの順序数を表現していることである。代わりに展開規則には\(k\)という文字の置換を用いた具体的なアルゴリズムが採用されている。

段階配列表記の増加速度は \(0(n)[n]\) で \(f_{\p_0(\W_\w)}(n)\) である[4]

段階配列数 は段階配列表記を用いて定義[5]された巨大数である。

定義[]

文字列集合 \(S\)[]

非負整数と \((\) と \()\) と \(+\) のみからなる文字列の集合 \(S\) を下記のように定義する。

  • いかなる非負整数も \(S\) に属する。
  • いかなる \(\a, \b \in S\) に対しても、文字列 "\(\a+\b\)" は \(S\) に属する。
  • いかなる \(\a\in S\) に対しても、\(n\) が非負整数ならば文字列 "\(n(\a)\)" は \(S\) に属する。


集合 \(P\)[]

以下を満たす \(\g \in S\) 全体の集合を \(P\) とする。

  • いかなる \(\a, \b \in S\) に対しても \(\g \neq \a+\b\) である。
  • \(\g \neq 0\) である。


集合 \(S_n\)[]

非負整数と\((\) と \()\) と \(+\) と \(k\) のみからなる文字列の集合 \(S_n\) を下記のように定義する。(\(n\) は非負整数)

  • 文字 \(k\) は \(S_n\) に属する。
  • いかなる \(\a \in S,~\b \in S_n\) に対しても、文字列 "\(\a+\b\)" は \(S_n\) に属する。
  • いかなる \(\a \in S_n\) に対しても、\(n\leq m\) ならば文字列 "\(m(\a)\)" は \(S_n\) に属する。


文字列 \(S_{n,\a}(\b)\)[]

\(S_{n,\a}(\b)\) を \(S_n\) の要素 \(\a\) の文字 \(k\) を文字列 \(\b\) に置き換えた文字列とする。


写像 \(f(\a,n)\)[]

正整数全体の集合を\(\mathbb{N}_+\)と置く。写像 \begin{eqnarray*}f \colon S\times \mathbb{N}_+&\rightarrow& S\\(\a,n) &\mapsto& f(\a,n)\end{eqnarray*} を下記のように定義する。 (\(a,b,m\) は非負整数)

  • \(\a=m\) と表せるならば、
    \(f(\a,n)=0\)
  • \(\a=\b+0~(\b\in S)\) と表せるならば、
    \(f(\a,n)=\b\)
  • \(\a=\b+\g~(\b\in S,~\g\in P)\) と表せるならば、
    \(f(\a,n)=\b+f(\g,n)\)
  • \(\a=a(S_{0,\b}(b))~(a\neq 0,~b\neq 0,~a\geq b,~\b\in S_0)\) と表せるならば、
    \(f(\a,n)=0(S_{0,\b}(b))\)
  • \(\a=S_{0,\b}(m(0))~(\b\in S_0)\) と表せるならば、
    \(f(\a,n)=S_{0,\b}(\underbrace{m+m+\cdots+m}_{n~{\rm 個}})\)
  • \(\a=S_{0,\b}(m(\g+0))~(\b\in S_0,~\g\in S)\) と表せるならば、
    \(f(\a,n)=S_{0,\b}(\underbrace{m(\g)+m(\g)+\cdots+m(\g)}_{n~{\rm 個}}) \)
  • \(\a=a(S_{b,\b}(b))~(\b\in S_b,~a\lt b,~b\neq 0)\) と表せるならば、
    \(f(\a,n)=a(\underbrace{S_{b,\b}(b'(S_{b,\b}(b'(\cdots S_{b,\b}(b'}_{S_{b,\b}(b'~{\rm が}~n~{\rm 個}}~\underbrace{)))\cdots)}_{n~{\rm 個}})\) (\(b'\) は \(b\) の前者)
  • \(\a=S_{0,\b}(a(S_{b,\g}(b)))~(\b\in S_0,~\g\in S_b,~a\lt b,~b\neq 0)\) と表せるならば、
    \(f(\a,n)=S_{0,\b}(f(a(S_{b,\g}(b)),n))\)


巨大数表記[]

  • \(0[n]=n\times 2\)
  • \(\a[n]=f(\a,n)[n\times 2]~(\a\neq 0)\)


巨大数[]

\(g(n)=0(n)[n]\) としたとき、\(g^{100}(100)\) を段階配列数とする。


解析[]

以下はp進大好きbotによる停止性および解析に関する結果である[4]

\(\mathbb{N}\)を非負整数全体の集合、\(T\)をBuchholzの表記系、\(OT \subset T\)をBuchholzの順序数表記とする。写像 \begin{eqnarray*} o \colon S & \to & T \setminus \{0\} \\ \alpha & \mapsto & o(\alpha) \end{eqnarray*} を以下のように再帰的に定める:

  1. \(\alpha \in \mathbb{N}\)ならば、\(o(\alpha) := D_{\alpha} 0\)である。
  2. \(\alpha = \beta + \gamma\)を満たす\(\beta \in S\)と\(\gamma \in P\)が存在するならば、\(o(\alpha) := o(\beta) + o(\gamma)\)である。
  3. \(\alpha = m(\beta)\)を満たす\(m \in \mathbb{N}\)と\(\beta \in S\)が存在するならば、\(o(\alpha) := D_m o(\beta)\)である。

\(OS := \{\alpha \in S \mid o(\alpha) \in OT \land o(\alpha) < D_1 0\}\)と置く。

定理(\(OS\)の整礎性)
(1) いかなる\((a_i)_{i \in \mathbb{N}} \in \mathbb{N}_+^{\mathbb{N}}\)と\(\alpha \in OS\)に対しても、ある\(N \in \mathbb{N}\)が存在して、\(f(\cdots f(\alpha,a_0) \cdots,a_N) = 0\)である。
(2) いかなる\(\alpha \in OS\)と\(n \in \mathbb{N}_+\)に対しても、\(\alpha[n]\)は定義され\(\alpha[n] \geq H_{o(\alpha)}(n-1)\)である。ただし\(C_0(\varepsilon_{\Omega_{\omega}+1}) \cap \Omega\)には\([]\)の\(\{a \in OT \mid a < D_1 0\}\)への制限により基本列を定める。

特に\(g(n)\)は\(\mathbb{N}_+\)上全域でかつハーディ階層\(H_{\psi_0(\Omega_{\omega})}(n-1)\)に近似される。ここで用いた基本列は巨大数論で最も頻繁に用いられるデニスによる基本列とはわずかに異なることに注意する。


計算例[]

\begin{eqnarray*} & & g(1) = 0(1)[1] = 0(0)[2] = 0+0[4] = 0[8] = 16 \\ & & g(2) = 0(2)[2] = 0(1(1))[4] = 0(1(0(1(0(1(0(1(0)))))))[8] = 0(1(0(1(0(1(0(\underbrace{1+\cdots+1}_{8}))))))[16] \\ & = & 0(1(0(1(0(1(0(\underbrace{\underbrace{1+\cdots+1}_{7}+0(\cdots 0(\underbrace{1+\cdots+1}_{7}+0(\underbrace{1+\cdots+1}_{7}+0}_{16}))\cdots)))))))[32] \\ & = & \cdots \end{eqnarray*}

拡張[]

更にmrnaは段階配列表記を拡張し、2020年9月10日に拡張ブーフホルツ順序数までの順序数を表現できる降下段階配列表記を、2020年10月20日にラティエンの\(\psi\)関数を用いて\(\psi_{\chi_0(0)}(\psi_{\chi_{\varphi_0(\varphi_0(0))}(0)}(0))\)までの順序数を表現できると期待されている多変数段階配列表記を同様の手法で開発した。[6][7]ただし、多変数段階配列表記の方は現在定義に問題が見つかっており、修正がなされていない。

またmrnaは多変数配列表記の限界に対応する順序数を 1-stage omega ordinalまたは略して1-SOOと命名した。多変数段階配列表記と同様、こちらも現時点では定義に問題がある。


降下段階配列表記[]

以下は、2024年12月26日時点の定義のコピーである。


降下段階配列表記の定義

文字列集合 \(S\)[]

\(0\) と \((\) と \()\) と \(,\) と \(+\) のみからなる文字列の集合 \(S\) を下記のように定義する。

  • \(0\)は \(S\) に属する。
  • いかなる \(\a, \b \in S \setminus \{0\}\) に対しても、文字列 "\(\a+\b\)" は \(S\) に属する。
  • いかなる \(\a, \b \in S\) に対しても、文字列 "\((\a,\b)\)" は \(S\) に属する。


集合 \(P\)[]

\(\g = (\a,\b)\)を満たす\(a,b \in S\)が存在するような\(\g \in S\) 全体の集合を \(P\) とする。


集合 \(D\)[]

以下のいずれかを満たす \(\g \in S\) 全体の集合を \(D\) とする。

  • \(\g = (0,0)\)である。
  • \(\g = \a + (0,0)\)を満たす\(a \in S \setminus \{0\}\)が存在する。


写像\(d\)[]

写像 \begin{eqnarray*}d \colon D &\rightarrow& S\\ \a &\mapsto& d(\a)\end{eqnarray*} を下記のように定義する。

  • \(\a = (0,0)\)ならば、\(d(\a) = 0\)である。
  • \(\a = \b + (0,0)\)を満たす\(b \in S \setminus \{0\}\)が存在するならば、\(d(\a) = \b\)である。


大小関係[]

\(\a,\b\in S\)に対して、二項関係\(\a < \b\)を以下のように定義する。

  1. \(\a = 0\)ならば、\(\a < \b\)は\(\b \neq 0\)と同値である。
  2. \(\a \neq 0\)かつ\(\b = 0\)ならば、\(\a < \b\)は偽である。
  3. \(\a \neq 0\)かつ\(\b \neq 0\)である場合、
    1. \(\a = (\g,\d),\ \b = (\e,\z)\)を満たす\(\g,\d,\e,\z \in S\)が存在する場合、\(\a < \b\)は\(\g < \e\)または「\(\g = \e\)かつ\(\d < \z\)」であることと同値である。
    2. \(\a \in P\)かつ\(\b = \g+\d\)を満たす\(\g \in P\)と\(\d \in S \setminus \{0\}\)が存在する場合、\(\a < \b\)は\(\a = \g\)または\(\a < \g\)であることと同値である。
    3. \(\b \in P\)かつ\(\a = \g+\d\)を満たす\(\g \in P\)と\(\d \in S \setminus \{0\}\)が存在する場合、\(\a < \b\)は\(\g < \b\)であることと同値である。
    4. \(\a = \g+\d,\ \b = \e+\z\)を満たす\(\g,\e \in P\)と\(\d,\z \in S \setminus \{0\}\)が存在する場合、\(\a < \b\)は\(\g < \e\)または「\(\g = \e\)かつ\(\d < \z\)」であることと同値である。


集合 \(S_\a\)[]

任意の\(\a \in S\)について、\(0\) と \((\) と \()\) と \(,\) と \(+\) と \(k\) のみからなる文字列の集合 \(S_\a\) を以下のように定義する。

  • 文字 \(k\) は \(S_\a\) に属する。
  • いかなる \(\b \in S,\ \g \in S_\a\) に対しても、文字列 "\(\b+\g\)" は \(S_\a\) に属する。
  • いかなる \(\b \in S_\a\) に対しても、文字列 "\((\b,0)\)" は \(S_\a\) に属する。
  • いかなる \(\b \in S,\ \g \in S_\a\) に対しても、\(\b < \a\)でなければ文字列 "\((\b,\g)\)" は \(S_\a\) に属する。


文字列 \(S_{n,\a}(\b)\)[]

\(S_{\a,\b}(\g)\) を \(S_\a\) の要素 \(\b\) の文字 \(k\) を文字列 \(\g\) に置き換えた文字列とする。


写像 \(f(\a,n)\)[]

正整数全体の集合を\(\mathbb{N}_+\)と置く。写像 \begin{eqnarray*}f \colon S\times \mathbb{N}_+&\rightarrow& S\\(\a,n) &\mapsto& f(\a,n)\end{eqnarray*} を下記のように定義する。

  • \(\a = 0\)または\(\a = (\g,0)\)を満たす\(\g \in S\)が存在するならば、
    \(f(\a,n) = 0\)
  • \(\a = \b + (\g,0)\)を満たす\(\b \in S \setminus \{0\}\)と\(\g \in S\)が存在するならば、
    \(f(\a,n) = \b\)
  • \(\a = \b + (\g,\d)\)を満たす\(\b,\d \in S \setminus \{0\}\)と\(\g \in S\)が存在するならば、
    \(f(\a,n) = \b + f(\a,n)\)
  • \(\a = (\b,S_{0,\g}((\d,0))\ )\)と\(\b \nless \d\)を満たす\(\b,\d \in S \setminus \{0\}\)と\(\g \in S_0\)が存在するならば、
    \(f(\a,n) = (0,S_{0,\g}((\d,0))\ )\)
  • \(\a = S_{0,\b}((\g,\d))\)を満たす\(\b \in S_0\)と\(\g \in S\)と\(\d \in D\)が存在するならば、
    \(f(\a,n) = S_{0,\b}(\underbrace{(\g,d(\d))+\cdots+(\g,d(\d))}_n)\)
  • \(\a = (\b,S_{\g,\d}((\g,0))\ )\)と\(\b < \g\)を満たす\(\b \in S\)と\(\g \in D\)と\(\d \in S_\g\)が存在するならば、
    \(f(\a,n) = (\b,\underbrace{S_{\g,\d}((d(\g),\ S_{\g,\d}((d(\g),\ \cdots S_{\g,\d}((d(\g),0))\cdots\ ))\ ))}_{S_{\g,\d}((d(\g),\ ))がn個}\ )\)
  • \(\a = S_{0,\b}((\g,S_{\d,\e}((\d,0))\ ))\)かつ\(\g < \d\)を満たす\(\b \in S_0 \setminus \{k\}\)と\(\g \in S\)と\(\d \in D\)と\(\e \in S_\d\)が存在するならば、
    \(f(\a,n) = S_{0,\b}(f((\g,S_{\d,\e}((\d,0))\ ),n))\)


巨大数表記[]

  • \(0[n] = n\times 2\)
  • \(\a[n] = f(\a,n)[n\times 2]~(\a\neq 0)\)


写像\(g\)[]

写像 \begin{eqnarray*}g \colon \mathbb{N}_+ &\rightarrow& S\\ n &\mapsto& g(n)\end{eqnarray*} を下記のように定義する。

  • \(g(1) = (0,0)\)である。
  • \(g(n+1) = (g(n),0)\)である。


巨大数[]

\(h(n) = (0,g(n)[n]\) としたとき、\(h^{100}(100)\) を降下段階配列数とする。


多変数段階配列表記[]

以下は、2022年3月30日時点の定義のコピーである。現時点での定義とは異なり、どちらの定義にも不備があることに注意するべきである。


多変数段階配列表記の定義

文字列集合\(S,P\)[]

非負整数全体の集合を\(N\)とする。 \(0\)と\((\)と\()\)と\(,\)と\(+\)のみからなる文字列集合\(S\)とその部分集合\(P\)を以下のように再帰的に定める。

  1. \(0\in S\)である。
  2. いかなる\(\a,\b\in S\setminus \{0\}\)に対しても、\(\a+\b\in S\)である。
  3. いかなる\(a_0,\dots,a_n\in S~(n\in N)\)に対しても、\((a_0,\dots,a_n)\in S\)かつ\((a_0,\dots,a_n)\in P\)である。

文字列集合\(O_\a\)[]

\(\a\in S\)としたとき、\(\a\)と\(0\)と\(,\)のみからなる集合\(O_\a\)を以下で定める。

  1. \(\a\in S\)である。
  2. いかなる\(\b\in O_\a\)に対しても、文字列\(\b,0\)は\(O_\a\)に属する。

写像\(o_\a\)[]

再帰的写像 \begin{eqnarray} o_\a:N\setminus\{0\}\rightarrow O_\a\\ n\mapsto o_\a(n) \end{eqnarray} を以下のように定める。

  • \(o_\a(1)=\a\)
  • \(o_\a(n+1)=o_\a(n)\)

\(O_0\)を\(O\)と略記し、\(o_0\)を\(o\)と略記する。

集合\(D\)[]

文字列集合\(D\)を以下のように再帰的に定める。

  1. いかなる\(\a\in O\)に対しても、\((α)\in D\)である。
  2. いかなる\(\a\in S\{0\}\)と\(\b\in O\)に対しても、\(\a+(\b)\in D\)である。

写像\(d\)[]

写像 \begin{eqnarray} d:D\rightarrow S\\ \a\mapsto d(\a) \end{eqnarray} を以下のように定義する。

  • \(\a=\b~(\b\in O)\)と表せるならば、\(d(\a)=0\)
  • \(\a=\b+(\g)~(\b\in S\setminus\{0\}\land\g\in O)\)と表せるならば、\(d(\a)=\b\)

写像\(r\)[]

写像 \begin{eqnarray} r:P\rightarrow N\\ \a\mapsto r(\a) \end{eqnarray} を以下のように定義する。

  • \(\a=(a_0,\dots,a_n)~(a_0,\dots,a_n\in S\land n\in N)\)と表せるならば、\(r(\a)=n+1\)

大小関係[]

\(\a,\b\in S\)に対して、二項関係\(\a\equiv\b\)と\(\a\lt\b\)を以下のように定める。

  1. \(\a\equiv\b\)は\(\a=\b\)と同値である。
  2. もし\(\a=0\)ならば、\(\a\lt\b\)は\(\b\neq 0\)と同値である。
  3. もし\(\a\neq 0\)かつ\(\b\neq 0\)ならば、\(\a\lt\b\)は偽である。
  4. ここで\(\a\neq 0\)かつ\(\b\neq 0\)とする。
    1. ここで\(\a,\b\in P\)とする。
      1. ここで\(\a=(a_0,\dots,a_n)\)を満たす\(n\in N\)が存在するかつ\(\b=(b_0,\dots,b_m)\)を満たす\(m\in N\)が存在するとする。
        1. もし\(r(\a)=r(\b)\)ならば、\(\a\lt\b\)は任意の\(p\in N\)について\(0\leq p\lt q\leq n\land a_p\equiv b_q\land a_q\lt b_q\)を満たす\(q\)が存在すると同値である。
        2. もし\(r(\a)\lt r(\b)\)ならば、\(\a\lt\b\)は\((\g,a_0,\dots,a_n)\lt\b~(\g\in O\land r((\g,a_0,\dots,a_n))=r(\b))\)と同値である。
        3. もし\(r(\a)\gt r(\b)\)ならば、\(\a\lt\b\)は\(\a\lt (\g,b_0,\dots,b_m)~(\g\in O\land r(\a)=r((\g,a_0,\dots,a_m))\)と同値である。
    2. ここで\(\a\in P\)かつ\(\b\in S\setminus P\)とする。
      1. もし\(\b=\g+\d~(\g\in P\land\d\in S\setminus\{0\})\)ならば、\(\a\lt\b\)は\(\a\lt\g\lor\a\equiv\g\)と同値である。
    3. ここで\(\a\in S\setminus P\)かつ\(\b\in P\)とする。
      1. もし\(\a=\g+\d~(\g\in P\land\d\in S\setminus\{0\})\)ならば、\(\a\lt\b\)は\(\g\lt\b\)と同値である。
    4. ここで\(\a\in S\setminus P\)かつ\(\b\in S\setminus P\)とする。
      1. もし\(\a=\g+\d\land\b=\e+\z~(\g,\e\in P\land\d,\z\in S\setminus\{0\})\)ならば、\(\a\lt\b\)は\(\g\lt\e\lor (\g\equiv\e\land\d\lt\z)\)と同値である。

文字列集合\(S_{\a,n}\)[]

\(n\in N\)、\(\a\in S\)とした時、\(0\)と\(k\)と\(,\)と\(+\)のみからなる文字列集合\(S_{\a,n}\)を以下で定める。

  1. \(k\in S_{\a,n}\)である。
  2. いかなる\(\b\in S\setminus \{0\}\)と\(\g\in S_{\a,n}\)に対しても、\(\b+\g\in S_{\a,n}\)である。
  3. いかなる\(p,q\in N\)と\(a_0,\dots,a_p\in S\)と\(\b\in S_{\a,n}\)に対しても
    1. \(q\geq n\)ならば、\((a_0,\dots,a_p,\b,o(q))\in S_{\a,n}\)かつ\((\b,o(q))\in S_{\a,n}\)である。
    2. \(n=0\)ならば、\((\b)\in S_{\a,n}\)である。
    3. \(\a=0\)
      1. かつ\(n=1\)ならば、\((\b)\in S_{\a,n}\)である。
      2. \(q\lt n\)ならば、\((a_0,\dots,a_p,\b,o(q))\in S_{\a,n}\)かつ\((\b,o(q))\in S_{\a,n}\)である。
      3. ならば、\((a_0,\dots,a_p,\b)\in S_{\a,n}\)である。
    4. \(\a\neq 0\)かつ\(0\leq m\leq p\)を満たす\(m\)が存在し、
      1. \(p-m+1=n\)かつ\(a_m\geq\a\)ならば、\((a_0,\dots,a_m,\dots,a_p,\b)\in S_{\a,n}\)である。
      2. \(p-m+q+1=n\)かつ\(a_m\geq\a\)ならば、\((a_0,\dots,a_m,\dots,a_p,\b,o(q))\in S_{\a,n}\)である。

文字列\(S_{\a,n,\b}(\g)\)[]

\(S_{\a,n,\b}(\g)\)を\(S_{α,n}\)の要素\(\b\)の文字\(k\)を文字列\(\g\)に置き換えた文字列とする。

集合\(SP\)[]

\(S\)の部分集合\(SP\)を以下で定める。

  1. いかなる\(\a,\b∈SP\)に対しても、\(\a+\b\in SP\)である。
  2. いかなる\(\a\in S\)と\(\g\in O\)に対しても、\((\g,\a)\in SP\)かつ\((\a)\in SP\)である。

写像\(f(\a,n)\)[]

写像 \begin{eqnarray} f:SP\times N\setminus\{0\}\rightarrow SP\\ (\a,n)\mapsto f(\a,n) \end{eqnarray} を以下で定める。

  • \(\a=(\g)~(\g\in O)\)と表せるならば、
    \(f(\a,n)=(0)\)
  • \(\a=\b+(\g)~(\b\in SP\land\g\in O)\)と表せるならば、
    \(f(\a,n)=\b\)
  • \(\a=\b+\g~(\b\in SP\land\g\in P\setminus \{(\d)|\d\in O\})\)と表せるならば、
    \(f(\a,n)=\b+f(\g,n)\)
  • \(\a=S_{0,0,\b}((a_0,...,a_m))~(a_0,\dots,a_m\in S(m\in N)\land\b\in S_{0,0}\land a_m\in D)\)と表せるならば、\(x_k\)を以下で定める。\(f(\a,n)=S_{0,0,\b}(x_n)\)
    1. \(x_1=(a_0,\dots,a_{m-1},d(a_m))\)
    2. \(x_{k+1}=x_k+x_1\)
  • \(\a=S_{0,0,\g}((o_{S_{a_p,m,β}((a_0,...,a_p,o(m)))}(u)))~(p\in N\land a_0,\dots,a_p\in S\land a_p\in D\land u\lt m+1\land\b\in S_{a_p,m}\land\g\in S_{0,0}\land a_p\neq 0)\)と表せるならば、
    \(f(\a,n)=S_{0,0,\g}((\d,o_{S_{a_p,m,\b}((a_0,...,a_p,o(m)))}(u)))~(\d\in O\land r((\d,o_{S_{a_p,m,\b}((a_0,a_1,...,a_p,o(m)))}(u)))=m+1)\)
  • \(\a=S_{0,0,\g}((b_0,...,b_q,o_{S_{a_p,m,\g}((a_0,a_1,...,a_p,o(m)))}(u)))~(p,q\in N\land b_0,\dots,b_q\in S\land a_p\in D\land q+u\lt m\land\b\in S_{a_p,m}\land\g\in S_{0,0}\land a_p\neq 0)\)と表せるならば、
    \(f(\a,n)=S_{0,0,\g}((\d,b_0,...,b_q,o_{S_{a_p,m,\b}((a_0,a_1,...,a_p,o(m)))}(u)))~(\d\in O\land r((\d,b_0,...,b_q,o_{S_{a_p,m,\b}((a_0,a_1,...,a_p,o(m)))}(u)))=m+1)\)
  • \(\a=S_{0,0,\g}((b_0,...,b_r,...,b_q,o_{S_{a_p,m,\b}((a_0,\dots,a_p,o(m)))}(u)))~(p,q\in N\land a_0,\dots,a_p\in S\land b_0,\dots,b_r,\dots,b_q\in S\land a_p\in D\land q-r+u=m\land \b\in S_{a_p,m}\land \g\in S_{0,0}\land b_r\lt a_p\land a_p\neq 0)\)と表せるならば、\(x_k\)を以下のように定義する。
    \(f(\a,n)=S_{0,0,\g}((b_0,\dots,b_r,\dots,b_q,o_{x_n}(u)))\)
    1. \(x_1=S_{a_p,m,\b}((a_0,\dots,a_{p-1},d(a_p),o_0(m)))\)
    2. \(x_{k+1}=S_{a_p,m,\b}((a_0,\dots,a_{p-1},d(a_p),o_{x_k}(m)))\)

巨大数[]

表記[]

  • \((0)[n]=n\times 2\)
  • \(\a[n]=f(\a,n)[n]~(\a\in SP\setminus\{(0)\})\)

[]

\(g(n)=((o_{(0)}(n)))[n]\)としたとき、
\(g^{100}(100)\)を多変数段階配列数とする。


文献[]

  1. mrna, 段階配列表記, Google Document, 2020
  2. mrna の 巨大数研究 Wikiユーザーページ
  3. mrna, 定義公開の twitter 投稿
  4. 4.0 4.1 p進大好きbot, 段階配列表記観察日記, 巨大数研究 Wikiユーザーブログ.
  5. mrna, 段階配列数の定義の twitter 投稿.
  6. mrna, 多変数段階配列表記, Google Document.
  7. mrna, 段階配列表記 解説配信, Googole Document.

関連項目[]

Aeton: おこじょ数N成長階層
mrna: 段階配列表記降下段階配列表記多変数段階配列表記横ネスト段階配列表記
Kanrokoti: くまくまψ関数亜原始ψ関数ハイパー原始ψ関数TSS-ψ関数
クロちゃん: クロちゃん数第一第ニ第三第四
じぇいそん: ふにゃふにゃぜぇたかんすう\(\zeta\)関数
たろう: 多変数アッカーマン関数2重リストアッカーマン関数多重リストアッカーマン関数
Nayuta Ito: フラン数第一形態第二形態第四形態改三)・N原始東方巨大数4の規則の境界を突いた巨大数
バシク: 原始数列数大数列数ペア数列数バシク行列システム
長谷川由紀路: 紅魔館のメイドナンバー恋符マスタースパーク数みくみく順序数
108Hassium: E2:B-01-HsL-階差数列類E3:B-02-Hs
公太郎: 弱亜ペア数列肉ヒドラ数列弱ハイパーペア数列
p進大好きbot: 超限急増加関数表記拡張ブーフホルツのψ関数に伴う順序数表記四関数三関数巨大数庭園数
ふぃっしゅ: ふぃっしゅ数バージョン1バージョン2バージョン3バージョン4バージョン5バージョン6バージョン7)・ マシモ関数マシモスケールTR関数I0関数
ゆきと: 亜原始数列ハイパー原始数列Y数列
本: 巨大数論寿司虚空編
大会: 東方巨大数幻想巨大数即席巨大数式神巨大数お料理巨大数
掲示板: 巨大数探索スレッド
外部リンク: 日本語の巨大数関連サイト

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