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'''紅魔館のメイドナンバー'''は[[ユーザー:長谷川由紀路|長谷川由紀路]](TwitterID @ailinko)が2018年3月25日に考案した巨大数であり、第2回[[東方巨大数]]参加作品である<ref>[http://web.archive.org/web/20210325094449/https://ch.nicovideo.jp/NegiSoup/blomaga/ar1444591 定義が投稿された記事のアーカイブ]</ref>
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'''紅魔館のメイドナンバー'''は[[ユーザー:長谷川由紀路|長谷川由紀路]](TwitterID @ailinko)が2018年3月25日に考案した巨大数であり、第2回[[東方巨大数]]参加作品である<ref>[http://web.archive.org/web/20210325094449/https://ch.nicovideo.jp/NegiSoup/blomaga/ar1444591 定義が投稿された記事のアーカイブ]</ref>。定義文は、ニコニコ動画のブロマガが終了になったため消失した。現在はその魚拓がウェブアーカイブにある。
   
 
==経緯==
 
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 これが2変数アッカーマン増殖法を使ったアルファゼロ関数の基本形だぜ。演算のレベルを示す順序数に相当するのが \([b.a]\) で、これを「歩数」と名付けるぜ。これは\(Ack(b,a)\)だが\(Ack\)の省略形として\([b.a]\)と記すことにする。 では、具体的な数字で計算してみるぜ。<br />
 
 これが2変数アッカーマン増殖法を使ったアルファゼロ関数の基本形だぜ。演算のレベルを示す順序数に相当するのが \([b.a]\) で、これを「歩数」と名付けるぜ。これは\(Ack(b,a)\)だが\(Ack\)の省略形として\([b.a]\)と記すことにする。 では、具体的な数字で計算してみるぜ。<br />
 
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 '''f [1.1]3='''<br />
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 \(f [1.1](3)=\)<br />
 '''f [0.[1.0]] [0.[1.0]] [0.[1.0]]3='''<br />
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 こんな感じでアッカーマン関数の1ステップごとにn個に「歩数」が増殖してゆくんだ。ちなみに3行目は改造版の定義をもとにした計算だ。間違ってないぜ。<br />
 
 こんな感じでアッカーマン関数の1ステップごとにn個に「歩数」が増殖してゆくんだ。ちなみに3行目は改造版の定義をもとにした計算だ。間違ってないぜ。<br />
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 重要なことなんで念を押して解説するぜ。<br />
 
 重要なことなんで念を押して解説するぜ。<br />
 
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 '''f [0.[1.0]] [0.[1.0]] [0.[0.3]] [0.[0.3]] [0.6] [0.6] 93】'''<br />
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 \(f [0.[1.0]] [0.[1.0]] [0.[0.3]] [0.[0.3]] [0.6] [0.6] 9(3)\)<br />
 
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 この '''[0.[1.0]] [0.[1.0]] [0.[0.3]] [0.[0.3]] [0.6] [0.6] 9''' の文字列はこれでひとつの 「歩数」だぜ。同じステップで増殖した仲間はまとめることもできる‥ '''[0.[1.0]]^2 [0.[0.3]]^2 [0.6] ^2 9''' こんな感じにな。<br />
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 この\([0.[1.0]] [0.[1.0]] [0.[0.3]] [0.[0.3]] [0.6] [0.6] 9\)の文字列はこれでひとつの 「歩数」だぜ。同じステップで増殖した仲間はまとめることもできる‥ \([0.[1.0]]^2 [0.[0.3]]^2 [0.6] ^2 9\)こんな感じにな。<br />
 
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====特殊なケース====
 
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 ここで大きな流れを復習するぜ。「歩数」は演算のレベルを示す数だ。この「歩数」は「アッカーマン増殖法」によってn個に増殖してゆく。この「歩数」の末尾が十進数になると、「歩数」を1ステップづつ減らしてゆく事が出来る。つまり、演算のレベルを下げることが出来る。すると関数は「nに増殖してゆく。これを繰り返して演算のレベルが0になると、芯である「n」が大きくなって、さらにこれを繰り返すと、最終的に芯である「n」が目的の巨大数となって計算が終了するぜ。さて、f [1.1]3という関数で最初にの計算となるのは f [0.6]3だぜ。こいつを計算すると、約2→3→8だな。<br />
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 ここで大きな流れを復習するぜ。「歩数」は演算のレベルを示す数だ。この「歩数」は「アッカーマン増殖法」によって\(n\)個に増殖してゆく。この「歩数」の末尾が十進数になると、「歩数」を1ステップづつ減らしてゆく事が出来る。つまり、演算のレベルを下げることが出来る。すると関数は\(n\)重に増殖してゆく。これを繰り返して演算のレベルが0になると、芯である\(n\)が大きくなって、さらにこれを繰り返すと、最終的に芯である\(n\)が目的の巨大数となって計算が終了するぜ。さて、\(f [1.1](3)\)という関数で最初に\(f\)の計算となるのは\(f [0.6](3)\)だぜ。こいつを計算すると、約\(2→3→8\)だな。<br />
 
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 '''f [0.[1.0]] …略… (f [0.6] (f [0.6]3))…略…) ='''<br />
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 \(f [0.[1.0]] …略… (f [0.6] (f [0.6](3)))…略…) =\)<br />
 '''f [0.[1.0]] …略… (f [0.6] (f 9 3))…略…) ='''<br />
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 '''f [0.[1.0]] …略… (f [0.6]巨大数)…略…) ='''<br />
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 \(f [0.[1.0]] …略… (f [0.6](巨大数))…略…) =\)<br />
 '''f [0.[1.0]] …略… (f 6+巨大数巨大数)…略…) ='''<br />
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 \(f [0.[1.0]] …略… (f 6+巨大数(巨大数))…略…) =\)<br />
 '''f [0.[1.0]] …略… 超巨大数…略…) '''<br />
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 \(f [0.[1.0]] …略… (超巨大数)…略…)\)<br />
 
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===巨大数===
 
===巨大数===
 
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f α_0n= f [n回…n.n.n.n ]n<br />
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\(f α_0(n)= f [n回…n.n.n.n ](n)\)<br />
紅魔館のメイドナンバー = f α_0 13 = f α_0 ( f α_0 ( f α_03))<br />
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紅魔館のメイドナンバー = \(f α_0 1(3) = f α_0 ( f α_0 ( f α_0(3)))\)<br />
 
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==厳密な定義==
 
==厳密な定義==

2022年3月12日 (土) 09:27時点における版

紅魔館のメイドナンバー長谷川由紀路(TwitterID @ailinko)が2018年3月25日に考案した巨大数であり、第2回東方巨大数参加作品である[1]。定義文は、ニコニコ動画のブロマガが終了になったため消失した。現在はその魚拓がウェブアーカイブにある。

経緯

作者によると、「みくみく数 Vol.3[2]」という巨大数の定義を目論んだ「みくみくカウンター」という巨大関数の拡張パーツである「M3数」が「紅魔館のメイドナンバー」の起源である。アッカーマン関数のステップ数の多さを利用するという「アッカーマン増殖法」には大きな誤算があった。この「みくみくカウンター」の強化パーツである「M2数」の強さが順序数「\(\varepsilon_0\)」に到達したと推定された後、その「M2数」に「巨大関数の構造の評価に関する未熟さと誤認による修正」を施してしまった。テトレーションの構造で順序数「\(\varepsilon_0\)」ならば、アッカーマン関数の構造を使えば少なくとも順序数「\(\varepsilon_0\)」以上の強さがあるとの算段であったが、肝心の「M2数」が弱体化していたのだ[3]。東方巨大数2の審査団の解析によると、その強さは順序数「\(\varepsilon_0\)」には遠く及ばず順序数「\(\omega^{\omega^{\omega}}\)」に留まった。[4]
 

定義

元の記事から定義だけを取り出して書く。しかし、この定義には厳密ではないところがある。

一般多変数アッカーマン増殖法 Act.3

 

  •  アッカーマン増殖法の定義 Act.3

 \(Ack(Step No.X) = Ack(Step No.X+1)^n\) 補足:n個に増殖するぜ。
 \(Ack(Final Step) = Decimal Number\) 補足:最後の計算結果は増殖しないぜ。
 

  •  アッカーマン関数の改造定義 Act.3

 \(Ack(0,a) = a+n\)
 \(Ack(b,0) = Ack(b-1,n)\)
 \(Ack(b,a) = Ack(b-1,Ack(b,a-1))\)
 

  •  3変数アッカーマン関数の改造定義 Act.3

 \(Ack(0,0,a) = Ack(a+n,a+n)\)
 \(Ack(c,0,a) = Ack(c-1,a+n,a+n)\)
 \(Ack(c,b,0) = Ack(c,b-1,n)\)
 \(Ack(c,b,a) = Ack(c,b-1,Ack(c,b,a-1))\)
 

  •  多変数アッカーマン関数の改造定義 Act.3

 \(X : 0個以上の0以上の整数\)
 \(Y : 0個以上の0\)
 \(a,b : 0以上の整数\)
 \(Ack(Y,a) = Ack(Y回 …,a+n,a+n,a+n)\) 補足:変数が一つ減るという意味だぜ。
 \(Ack(X,b,0,Y,a) = Ack(X,b-1,a+n,Y,a+n)\)
 \(Ack(X,b,0) = Ack(X,b-1,n)\)
 \(Ack(X,b,a) = Ack(X,b-1,Ack(X,b,a-1))\)
 

急増加関数の定義

 
 \(f_0(n)= n+1\)
 \(f_a(n)= f^n_{a-1}(n)\)
 
 これはそのままだな。詳しくはここに書いてあるぜ[5]
 

  •  急増加関数・極限順序数に関する定義

 \(f_α(n)= f_{α[n]}(n)\)
 \(α[n] は極限順序数 α の基本列のn番目の項\)。

計算方法

基本となる表記

 

  • アルファゼロ関数の基本形

 
 \(f [b.a](n)\)
 
 これが2変数アッカーマン増殖法を使ったアルファゼロ関数の基本形だぜ。演算のレベルを示す順序数に相当するのが \([b.a]\) で、これを「歩数」と名付けるぜ。これは\(Ack(b,a)\)だが\(Ack\)の省略形として\([b.a]\)と記すことにする。 では、具体的な数字で計算してみるぜ。
 
 \(f [1.1](3)=\)
 \(f [0.[1.0]] [0.[1.0]] [0.[1.0]](3)=\)
 \(f [0.[1.0]] [0.[1.0]] [0.[0.3]] [0.[0.3]] [0.[0.3]](3)=\)
 
 こんな感じでアッカーマン関数の1ステップごとにn個に「歩数」が増殖してゆくんだ。ちなみに3行目は改造版の定義をもとにした計算だ。間違ってないぜ。

略記

 
 重要なことなんで念を押して解説するぜ。
 
 \(f [0.[1.0]] [0.[1.0]] [0.[0.3]] [0.[0.3]] [0.6] [0.6] 9(3)\)
 
 この\([0.[1.0]] [0.[1.0]] [0.[0.3]] [0.[0.3]] [0.6] [0.6] 9\)の文字列はこれでひとつの 「歩数」だぜ。同じステップで増殖した仲間はまとめることもできる‥ \([0.[1.0]]^2 [0.[0.3]]^2 [0.6] ^2 9\)こんな感じにな。
 

特殊なケース

 
 ここで大きな流れを復習するぜ。「歩数」は演算のレベルを示す数だ。この「歩数」は「アッカーマン増殖法」によって\(n\)個に増殖してゆく。この「歩数」の末尾が十進数になると、「歩数」を1ステップづつ減らしてゆく事が出来る。つまり、演算のレベルを下げることが出来る。すると関数は\(n\)重に増殖してゆく。これを繰り返して演算のレベルが0になると、芯である\(n\)が大きくなって、さらにこれを繰り返すと、最終的に芯である\(n\)が目的の巨大数となって計算が終了するぜ。さて、\(f [1.1](3)\)という関数で最初に\(f\)の計算となるのは\(f [0.6](3)\)だぜ。こいつを計算すると、約\(2→3→8\)だな。
 
 \(f [0.[1.0]] …略… (f [0.6] (f [0.6](3)))…略…) =\)
 \(f [0.[1.0]] …略… (f [0.6] (f 9 (3)))…略…) =\)
 \(f [0.[1.0]] …略… (f [0.6](巨大数))…略…) =\)
 \(f [0.[1.0]] …略… (f 6+巨大数(巨大数))…略…) =\)
 \(f [0.[1.0]] …略… (超巨大数)…略…)\)
 

巨大数

 
\(f α_0(n)= f [n回…n.n.n.n ](n)\)
紅魔館のメイドナンバー = \(f α_0 1(3) = f α_0 ( f α_0 ( f α_0(3)))\)
 

厳密な定義

Nayuta Itoが、自身のブログ内で紅魔館のメイドナンバーを厳密に定義する試みを行っている。[6]

脚注