\(3203431780337\)とは、1867年にFortuné Landryによって発見された素数である[1]。
概要[]
Landryは1867年から1869年にかけて、自然数\(n\leqq64\)において\(2^{n}\pm1\)の形式を持つ全ての数について素因数分解を行い、4つを除いて全てを素因数分解し、1869年に論文としてまとめた。\(3203431780337\)は、この作業で現れた最大の素因数である[2]。
\[\cfrac{2^{59}-1}{179951}=3203431780337\]
記録[]
\(3203431780337\)は、発見当時知られている最大の素数、および非メルセンヌ素数であった[1]。この記録は1880年にLandry自身が\(F_{6}=2^{64}+1=274177\times\)\(67280421310721\)を与えるまでの短い記録であった[3]。ただし、\(2^{64}+1\)をどのような手法で因数分解したのか、手紙のやり取りから推測こそできるものの、Landry自身ははっきりと書き残さなかったため[4]、\(67280421310721\)の記録が省略される場合もある[1]。もしもこの記録を除く場合、次に非メルセンヌ素数が知られている最大の素数となるのは、1951年にAimé Ferrierによって発見されたフェリエ素数となるため、非常に長い記録となる[1][5][6] (発見時期に関する議論は当該記事を参照) 。
1867年より以前に、これを超える素数が発見されたという記述が一部にあるものの[7]、内容の不備からその記録を認めないものもある[1]。1855年にはThomas Clausenがカール・フリードリヒ・ガウスに宛てた手紙の中で、Landryより以前に\(\frac{2^{64}+1}{274177}=67280421310721\)を発見した、とKurt-R. Biermannは主張している[8]。ただしこれは、因数分解の手法が残されていない[1]。
出典[]
- ↑ 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 "The Largest Known prime by Year: A Brief History". The PrimePages.
- ↑ F. Landry. "Décompositions des nombres \(2^{n}\pm1\) en leurs facteurs premiers de n = 1 à n = 64 (moins quatre)". Librairie Hachette, Paris, 1869.
- ↑ F. Landry. "Sur la décomposition du nombre \(2^{64}+1\)". Comptes rendus de l'Académie des Sciences, Paris, 1880; 91, 138.
- ↑ H. C. Williams. "How was \(F_{6}\) factored?". Mathematics of Computation, 1993; 61, 463-474. DOI: 10.1090/S0025-5718-1993-1182248-9
- ↑ J. C. P. Miller & D. J. Wheeler. "Large prime numbers". Nature 1951; 168, 838.
- ↑ "Which came first: 180(2127-1)2 + 1 or (2148-1)/17?". The PrimePages.
- ↑ Eric Bach & Jeffrey Shallit. "Algorithmic Number Theory".The MIT Press, Cambridge, MA, 1996; 309. ISBN 9780262526296
- ↑ Kurt-R. Biermann. "Thomas Clausen, Mathematiker und Astronom". Journal für die reine und angewandte Mathematik, 1964; 216. DOI: 10.1515/crll.1964.216.159